25 4月

inSANe「獣の夜」セッション概要

それは怠惰な一日だった。
己は、屋敷から出ることを許されぬまま、一生を終えるのだと。
屋敷内の人間も、籠の中の鳥も、それに餌を与えるだけの存在も。そう、信じていた。
だがある夜、当主は告げる。

「我が一族は獣に呪われている。今宵、獣は我が一族の人間を殺しに来るだろう」

インセイン「獣の夜」

この夜を生き残るのは、誰だ―――。

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PL人数:2人  リミット:4  タイプ:協力型
時間:
(作者記載はボイスセッションで、5~6時間程)
ワールドセッティング:暗黒のヴィクトリア
シーン表:オリジナル
※このシナリオはグロテスクな描写を含みます。
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ハンドアウト

PC1 推奨:貴族令嬢・子息(知識分野から一つ・恥じらい)

あなたはイギリスの外れに領地を構える貴族、アークライト家の令嬢・子息である。
あなたは当主である父に、離れから出ることを禁じられている。
だがある日、当主に呼び出しを受けて本館へ向かうと家族の揃った会食の場で、
アークライトの一族は獣に食い殺される呪いをかけられており、生き残った者が次の当主になるのだと告げられた。
にわかに信じがたい話だが、本当なのだろうか。

あなたの【使命】は、この夜を生き残ることである。
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PC2 推奨:使用人(整理・我慢)

あなたはイギリスの外れに領地を構える貴族、アークライト家に仕える使用人である。
PC1が生まれてからは、そのお世話係を命じられている。
だがある日、PC1が会食の席に呼ばれ、自分もその場に居合わせると、
アークライトの一族は獣に食い殺される呪いをかけられており、生き残った者が次の当主になるのだと告げられた。
にわかに信じがたい話だが、もし主の身に危険が及ぶのなら防がねばならない。

あなたの【使命】は、主であるPC1の命を守ることだ。
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【アークライト家について】
アークライト家はその昔、商家であった。その功労が認められ爵位を与えられており、爵位は低いが莫大な資産を持っている。
当主夫人はPC1を生んだ時に病死しており、広い敷地に当主と四人の子供、多くの使用人が生活をしている。
現在のアークライト家の子どもは 長男、次男、長女 。PC1はその下、末の子供にあたる。
本邸に出入りするのは、記念日など特別な場合のみである。
PC1はその中で一人、当主から命じられ、離れで暮らしている。

離れには図書室や庭などがそろっているが、一人で住むには広すぎ、退屈だろう。
(PC2は離れに部屋が与えられており、用があれば本邸に出入りはしていた)
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【家族について】
以下はPC1が接していて感じる情報と、PC2が集めた情報だ。

ウィリアム・ジーグフリード・アークライト – William・S・Arkwright –
アークライト家当主。四人の子供の父親でもある。
商人としてはその賢才を発揮しているが、性格は厳格。人付き合いも少なく、子供たちとも会話することは少ない。

カルヴィン・レジナルド・アークライト – Calvin・R・Arkwright –
アークライト家長男。
自信家で、自分以外の兄弟を見下している節がある。特にPC1に対しては顕著だ。
父の商会にて手伝いをしているが、あまり重役を任されてはいないようだ。
執事のレジーを伴っている。

ノア・シャロン・アークライト – Noah・S・Arkwright –
アークライト家次男。
気弱で少々病弱な青年。PC1にも優しく、他の兄弟のように腫れ物のような扱いはしない。
家庭教師をつけられ、日々勉学に励んでいるようだ。
執事のシャーロを伴っている。

フィオ・シンシア・アークライト – Fio・C・Arkwright –
アークライト家長女。
少々高飛車な少女。使用人に当たりが強く、家族には懐いているがPC1のことを母が死んだ原因だと明言し、あまり良く思っていない。
厳しい花嫁修業に日々勤しんでいるが、まだ嫁の貰い手は見つかっていない。
女中のシシィを伴っている。
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